スーパーの鮮魚だろうかどの部門でも転職は難しくありません。その理由や方法について解説していきます。
小売業界の中でも人手不足が顕著なスーパーですが、特に鮮魚部門はかなりの重労働で自ら希望して鮮魚に配属される人はごく稀です。
売上も取りにくいし、手間はかかかるし、従業員を募集しても人は入ってこないし、何より拘束時間が長いため体への負担が大きすぎます…。スーパーの鮮魚を辞めて他業界へ転職したいのですが可能でしょうか??
と鮮魚部門を辞めるかどうか迷っている方もいらっしゃると思います。たしかにスーパーで鮮魚部門からの転職は難しいと思われるかもしれません。
ですが結論としては「転職は難しくはない」です。ではなぜ難しくないのか?体験談なども交えながら説明していきましょう。
小売業の離職率は高い
せっかくスーパーで正社員になったのに、なんで辞めたくなるでしょうか?実際にどれだけの人が小売業を辞めているかというと、
仮に100人入社したとすれば、3年後に残っているのは約60人ほど…という計算になります。残念ながら離職率は飲食業界に次いでワースト2位という結果でした。
「スーパーからの転職は難しくない?辞めたいならどの業界でも狙える!」でも説明したように、さらに驚くべきは小売業を就職して3年以内に辞めた人数。みなさんどれくらいだと思います??
平成27年度:小売業の就職者数:45868人
うち3年以内の離職者数:17305人…厚生労働省ホームページより
なんと約17000人が3年のうちに退職や転職などで小売業を離れているんです。人数でみてみると相当な数だとわかりますよね。
なのでもしあなたがスーパーを辞めたいと思っていても、それは決して不思議なことではありません。表面化していないだけで、心の中では「辞めたい」と思っているスーパーの社員はたくさんいるはずです。
以前の職場でもスーパーを辞めて転職していった方は数人いました。
といったことでも相談できるのがエージェントサービスなので、プロに相談して的確なアドバイスをもらえば「今後どうすべきか」がわかります。
スーパーの鮮魚部門の正社員を辞めたいと思ったきっかけ
スーパー自体が大変なお仕事ですが、特に鮮魚は技術・知識の両方が必要になるので「ただ品出しをすればいい」というわけにはいきません。
売上や製造、従業員の管理など仕事内容は様々なので1人あたりの仕事量が多い傾向にあり、辞めて転職したいと思うきっかけはかなり多いのではないでしょうか。
実際にどういった瞬間に辞めたいと思い、転職を決意したのでしょうか?そのきっかけとなる出来事を見ていきましょう。
拘束時間が長く重労働
スーパーの仕事自体は全員が朝早くから働くというわけではありません。部門によっては10時出勤する社員もいます。
ですが鮮魚は別です。どの部門よりも朝早く出勤し、魚の調理や売り場を作らなければなりません。繁忙期である年末年始や土用の丑の日などは、朝4時に出勤して帰るのは20時…なんて人もいますよね。
非常に拘束時間が長いため、肉体的にも精神的にも疲労が蓄積。しかしこの重労働に見合った給料をもらえるわけでもなく、まして長期休暇はほとんど取得できません。
心身の不調から転職を考え始める人が多いのも現状です。これを読んでいるあなたも疲れていませんか?
技術や知識を習得する難しさ
自ら希望して鮮魚部門に配属された人ってどれだけいるんでしょうか?今まで見てきた限りでは0でした。
他部門とは異なり包丁を握って魚を捌き、さらには刺身を切ったりと技術が必須。季節や地域によって魚も異なるため知識も必要なんですよね。
仕事が好きでたまらない!という人ならいいでしょうが、99%の人は望んで鮮魚に配属されたわけではないでしょう。
興味が持てないことを続けていく辛さに勝るものはありません。売上が取れれば面白いのは確かですが、「魚」を売ることにやりがいを見出せずに辞めていく人も中にはいました。
実績が上げづらいため出世しにくい
これが一番の問題です。世の中では肉の消費量が増える一方なので、売上のトレンドも精肉が強い傾向にあります。
肉と魚は同じ食卓には並ばないため、肉が売れれば当然残るのは魚。
どう頑張っても努力が報われず、実績も出ないことが多い部門でもあります。スーパーとなれば売上・利益第1主義なので、売上という実績を出した社員が上に行ける業界ですよね。
そのため鮮魚では出世しにくく、また他部門への移動も少ないので「他のことにチャレンジしたい」と思ってもなかなか難しい。
努力しても成果が出ず店長から叱責される…という辛さに耐えかねて転職をしていく人もいます。
ということに不満をもち、退職・転職していく方をこれまで何人も見てきました。
当てはまることが1つでもあるなら、スーパーで働き続けても長くはもたない可能性が高いです。
特に賃金の低さと労働量の多さにうんざりする人も大勢います。
- スーパーからの転職先はどこ?
- 自分の適正年収を教えてほしい
- 書類選考なしの求人が見たい
といったことを「ミイダス」というサイトなら1~2分で調べられるので、「辞めたい」気持ちが少しでもあるなら調べておくと参考になります。
【スーパーの鮮魚部門】正社員の転職体験談
では実際に転職した方は、どういった方法で転職をしていったのでしょうか。スーパーの鮮魚に配属され3年目・8年目に転職していった方の体験談を紹介します。
スーパーの鮮魚だから…といって不安になる方が多いようですが、異業界・異業種への転職を成功させている方も実は多いんですよ。
スーパー鮮魚の正社員から事務へ転職(2年目)
元々「人と関わることが好き」ということもあり、大学を卒業後スーパーへ就職しました。
ですが一番配属先として望んでいなかった鮮魚部門に配属されてしまい、当時は絶望してました。上司からは「とりあえず1年続けよう」と言われたので1年間は頑張ってみたものの結局ダメで…。
スーパーからの転職、しかもたった1年しか働いていない自分は「転職できっこない」と思ってました。
ですが転職支援サービスを使いながら転職活動した結果、とある企業の事務として働くことに。少し給料は減りましたが休日数は増えたため、ある程度満足できています。あのまま1人で転職活動を続けていたら今頃どうなっていたのか想像できません…。
スーパーの鮮魚責任者からメーカーへ(8年目)
高卒で就職し嫌々ながらもスーパーの鮮魚という仕事にやりがいを覚えていました。
技術や知識を取得し仕事は楽しかったのですが、結婚を機に転職を考え始めました。転勤も多く休みも不定期。家族との時間が確保できないのが辛く「今のままでいいのだろうか」と悩んだ末に妻と話し合って転職を決意しました。
商品を作る・売るというのは元々好きだったので、製造や企画系の求人に申し込みまくりました。数社は落ちましたが無事食品メーカーへと転職が決まり妻と大喜び。
仕事は大変ですが土日休み・転勤なしという環境なので家族との時間が増えてよかったです。もう魚をさわることはなくなりましたが。笑
正直なところ、個人での転職活動はリスクが高いです。
- スーパーからの転職はどこがある?
- 自分でもすぐに転職できるの?
- 辞めたいけど迷っている
という難しいことでも相談できるのがエージェントサービスです。
転職を強制されることはないので、まずは気軽に相談してみるといいですよ。
スーパーの鮮魚部門からの転職先
体験談では事務・メーカーへの転職を成功させている方の事例を紹介しました。
鮮魚だからといって「転職先はスーパーしかない」なんてことはありませんし、「○年しか働いていないから転職は不可能」なんてこともありません。
中にはさらに条件の良い他企業のスーパーへ転職をされた方もいます。
転職先の選択肢はいくらでもあります。今までの自分の経験1つとってみても、必ず何かしらの強みになるはずです。
ここでは個人的にオススメする転職先を紹介していきます。
他企業のスーパー鮮魚部門へ転職する
人によっては「このままスーパーで働き続けたい!」と考えて他企業のスーパーへ転職される方もいます。この場合は、「自分が何を重要とするのか」かが大事になってきますね。
転勤を少なくしたいのか、年収をアップしたいのか、キャリアアップしたいのか…など、転職の目的をハッキリとさせましょう。その目的によって、同じスーパーでも
- 規模の大小
- 待遇面
- 働きやすさ
などを見極める必要がありますが、外からだけではわからないこともあるので、この場合は口コミサイトも参考にするといいでしょう。
スーパーから他企業のスーパーへ転職する人は、給料や待遇面の向上を求めて転職していく人が多いですね。
スーパーの鮮魚から工場の製造へ転職
鮮魚出身であれば冷蔵・冷凍・常温商品のすべてを扱うはずです。なので商品管理や製造、在庫管理といった点では「製造のスペシャリスト」でもあるわけです。
大手メーカーの製造であれば、給料や待遇面もそこらのスーパーよりかなり良い場合が多く、鮮魚の経験を生かせる場面も多いのでオススメの転職先です。
スーパーの鮮魚から企業の広報へ転職
まさかと思う方もいらっしゃるかもしれませんね。魚を捌いていた人がまさか広報の仕事に転職するなんて思ってもみないでしょう。
ですがスーパーで働く以上は、
- 誰に
- 何を
- どのくらい
- どうやって
- いつ
販売するのかということを自然に考えられているはずです。「どの層に向けてどれを売れば効果的なのか」という経験を、企業の広報として活かすことも可能なんですよ。これは鮮魚に限らずスーパーの社員すべてに言えることですね。
スーパーの鮮魚から法人営業へ転職
スーパーの鮮魚出身者の転職先として多いのは営業職。未経験でも可能な求人が多いということもありますが、「魚を捌ける」というのは話のネタになりやすく、相手からも覚えられやすいんですね。
営業といっても個人・法人相手の2種類あって、私なら法人相手をオススメします。相手が企業なので土日休みが多く、また悪質なクレーマーも個人相手より少ない傾向にあるからです。
昨今では個人にノルマを課さない企業も増えてきましたからね。
いくら自己PRポイントがあっても、鮮魚経験者はうまく文章にまとめられなかったり、また面接でちぐはぐな回答をしてしまう人が多いように思います。
せっかく材料はあるのに、それじゃあもったいないですよね。
1人ではなかなか志望動機のネタや面接練習などが難しいと思うので、そういったときには転職支援サービスをうまく利用しましょう。
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