小売業とは?サービス業とは?小売業とサービス業は同じような意味で使われることも多い言葉ですが、実はちゃんとした違いもあるんですよ。
近年では「小売業がサービス業の役割も果たす」、またその逆の場合も出てきましたが、その違いを元小売店員がわかりやすく説明していきます。
小売業とは
小売業とは、簡単に説明するとお客さんに「形あるもの」を販売・提供するお店のことを指します。
商品の提供に関しては
- 商品を作るメーカーや個人
- 商品を流通させる卸業者
- 商品を販売する小売業者
という3つを経由して消費者のもとへ商品が届くことが一般的です。このお客さんへの最終的な伝達手段を「小売業」が担うことが多いですが、一括りに小売業といってもその業界内にはいろんな種類の仕事があります。
小売業の種類
小売業の種類には、
- スーパー
- 百貨店
- 家電量販店
- コンビニエンスストア
- アパレルショップ
- ホームセンター
- ドラッグストア
- 携帯ショップ
など、主に店舗を持つ場合が多いですが、中にはネットショップや訪問販売のようにお店を持たない形式の営業スタイルに関しても「小売業」といったりする場合もあります。
スーパーであれば野菜や魚などの食品、家電量販店であれば冷蔵庫やドライヤーなどの家電製品、アパレルであれば大人~子供向けの衣服まで販売するので、「小売業」という想像がしやすいと思います。
ですが携帯ショップに関しては携帯も販売する一方で、データ通信など形がない「サービス」も提供するため、小売業だけには分類できない場合もあります。
小売業にあてはまる企業
スーパー最大手のイオンリテール、家電量販店であればヤマダ電機、百貨店であれば高島屋や三越、コンビニであればセブンイレブン、アパレルであればユニクロなどが小売業に分類されます。
またネットショップでいえばZOZOTOWNなども小売に該当しますね。
サービス業とは
サービス業とは形あるものではなく、「目には見えないもの」、技術や娯楽などを提供する業種のことです。
例えば「食品」という形あるものではなくて、インターネットの通信や映画・ホテル・修理など何らかの技術を提供している企業がサービス業に含まれます。
小売業とは違い、メーカーや卸業者を介して商品を販売するということはなく、宿泊施設の提供や水道管の修理、マッサージや映画など、その企業や個人の技術を消費者が直接買えるのが一般的です。
サービス業の種類
サービス業の種類としては
- 通信
- 輸送
- 金融
- 美容院
- クリーニング
- 漫画喫茶
- 映画館
など幅広く存在します。特に公務員に関しても、形あるものを提供するわけでもなく、何かを製造するということでもなく、生活に関する支援やサービスを提供するため「サービス業」として扱われる場合もあります。
サービス業にあてはまる企業
運搬など輸送であればタクシー、佐川急便やクロネコヤマトなど人や物を運ぶ企業。
金融であればメガバンクや地方銀行など大きな企業もあれば、クリーニングや美容院・理髪店・整体院など個人で営業しているサービス業もあります。1人でも開業できるのはサービス業ならではの特徴かもしれません。
まとめ~小売業とサービス業の違い
小売業とサービス業についてまとめておくと、小売業では実際に触ったり使ったり、食べたりすることができる
- 形あるもの
を販売する一方で、サービス業は
- 技術や娯楽など形のないもの
を消費者に提供するという、形あるものを提供するのか・思い出や技術など形にないものを提供するのかというのが大きな違いです。
小売業と購入するものは「形」として残しておくことが可能ですが、サービス業で購入するものはどちらかというと「記憶」に残るものが多いとも言えますね。
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